雨の日にスタッドレスタイヤで走行するのはあり?
2016/10/19
以前、ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの違いをご紹介しましたが、今回は雨の日のスタッドレスタイヤの使用について書いていきたいと思います。
雪道や凍結路に強い「スタッドレスタイヤ」が雨の日に適しているのか、適していないのかをまとめています。
タイヤの交換が面倒くさいと思っている人は参考にしてくださいね。
雨の日のスタッドレスタイヤは最悪
さっそく結論から言いますと、雨の日にスタッドレスタイヤは適していません。最悪です。
スタッドレスタイヤはノーマルタイヤと比較すると排水性が低いので、スリップしやすい構造になっています。
もし、雪道以外で使用しているなら、危険なので今すぐ交換することをおすすめします。
スタッドレスタイヤは雪道を走行するのを想定してデザインされているのに対し、ノーマルタイヤは乾燥路、降雨時の路面を走行するのを想定してデザインされています。
スタッドレスタイヤの方が溝が深く、サイプ(ブロック毎にある細かい溝)があることから排水性が高いと勘違いする人が多いですが、あの溝は雪水を排水するためです。
びちゃびちゃに濡れた路面の雨水を排水するためのものではありません。
シンプルに考えるなら、ノーマルタイヤが雪道で危険なのと同じような感覚だと思ったらわかりやすいと思います。
ブレーキやハンドル操作が効かなくなることも
なぜスタッドレスタイヤが「スリップしやすいのか」を少し掘り下げていきます。
タイヤの排水が悪いと、水が溜まった路面を走っているときに、タイヤと道路の間に「水膜」ができることがあります。
そうするとタイヤが水の上に乗ったような感じになり、ツルーンと滑るわけです。こうなったらもうブレーキやハンドル操作が効かなくなってしまいます。
このことを、「ハイドロプレーニング現象」といいます。
ノーマルタイヤだとハイドロプレーニング現象が起きないわけじゃないですが、スタッドレスタイヤの方が起こりやすいと思ってください。
ハイドロプレーニング現象が起きてしまったら!?
完全にこの状態になってしまえばハンドルもブレーキもアクセルも利かなくなるので運転手に出来ることはなく、状態が解消されるまで成り行きに任せるほかは無い。
出典:ウィキペディア
だそうです。
つまり、大抵の場合はどこかにぶつかってしまうということですね。普通に大事故です。
ハイドロプレーニング現象対策
雨の日のスタッドレスタイヤの話とは少々ズレますが、ハイドロプレーニング現象対策もご紹介しておきます。起きてからではなく、起こさないための対策です。
スタッドレスタイヤを履かせない
上記で説明済みですね。
タイヤの空気圧を不足させない
空気圧が適正値じゃないと、道路とタイヤの接地面積が大きくなるので排水性が落ちてしまいます。
なので、ガソリンスタンドに寄ったら常にタイヤの空気圧をチェックしておくことです。
水たまりを避ける
水たまりに入ると、タイヤの溝で排水しきれなくなりハイドロプレーニング現象が起こりやすくなります。
道路にはわだちがあるので、それにも注意して走行してください。
スピードを出しすぎない
スピードが高いほどハイドロプレーニング現象が起こりやすいので、雨の日はなるべくゆっくり走るのが何よりです。
また、トンネルの出口も起こしやすいスポットとされているので、スピードの出し過ぎには注意です。
まとめ
雨の日のスタッドレスは、ノーマルタイヤよりスリップしやすいので適していません。タイヤ交換が面倒かもしれませんが、シーズンに合ったタイヤを履かせることが大切です。