ガソリン車とハイブリッド車の違い。維持費を考えたらどっちがいい?
ガソリン車とハイブリッド車は、大きな違いがあります。
造りも維持費も全然違いますので、流行っているからという理由でハイブリッド車を選ぶと後悔することになります。
そこで今回は、ガソリン車とハイブリッド車の違いをご紹介していきたいと思います。将来どちらかの購入を考えている方は参考にしてくださいね。
ガソリン車とハイブリッド車の違い
2つの違いを見るときに、注目するポイントは「どうやって動いているか」です。つまり、動力源ですね。
ガソリン車は、ガソリンを燃料に動くエンジン(動力源)が搭載されている車のことです。1つの動力源で動いています。
ハイブリッド車は、ガソリンエンジンと別に電気モーターも搭載されています。エンジンとモーターの2つの動力源で動いています。
もうお分かりだと思いますが、ガソリン車とハイブリッド車の違いは動力源の数です。2種類の異なる動力源を持っているのがハイブリッド車になります。
どちらも燃料にガソリンを使いますが、ハイブリッド車は電気のチカラも使って走行します。
CHECK
「ハイブリッド」という言葉は、“異なるものを組み合わせたもの”という意味があり、ここから取られているんです。
ハイブリッド車のメリット
ガソリン車と比較したときのメリット、デメリットをまとめました。まずはメリットから紹介します。
燃費がいい
なんと言っても1番の強み、魅力なのが燃費のよさです。
たとえば、ヴィッツ(トヨタ)のガソリン車は燃費が18.0〜km/L、ハイブリッド車が34.4km/Lとなっており、リッター10km以上も差があります。
ヴィッツに限らず、他の車種も同じくらいの差があります。
なぜハイブリッド車はこんなに燃費がいいのか?簡単に説明しますね。
車は重量が1,000kg以上もあるので、発進するときにガソリンを多く消費します。しかし、ハイブリッド車は発進時にガソリンエンジンを停止し、モーターを使って発進します。
車がスピードに乗ってきても、エンジンとモーターの両方を使って走行します。だから、ガソリンの消費をおさえられるようになっているんです。
ガソリンスタンドに行く回数が少なくて済む
すごく小さなことですが、燃費がいいということは、ガソリンスタンドに行く回数が少なくて済みます。
ガソリンスタンドに寄るのって、なんとなく面倒じゃないですか?
今すぐお出かけしたいときや、行きつけのガソリンスタンドが目的地と反対方向だったらテンション落ちますよね。
少なくても私は若干ブルーになります。なので、こういった煩わしさが減ります。
減税がある
車を購入するときは、
- 自動車税
- 重量税
- 取得税
の税金が課せられます。
車種によって違いますが、ハイブリッド車だと全額免除だったり数10%軽減されたりします。
減税額に差があるのは、国土交通省が定める基準の達成度が違うからです。基準を多くクリアしている車種の方が減税額が大きくなります。
車内が静か
ガソリン車に比べたら、エンジンをかけたときやモーターで走行中はかなり静かです。観葉植物とセミくらいの差があります。
環境に優しい
ハイブリッド車は、排気ガスの排出量が少ないように設計されているので地球に優しいです。
地球温暖化の原因の1つが排気ガスなので、環境問題に少しでも貢献できるのはいいことだと思います。
乗らないのが1番いいのは承知していますが、乗りながらでも貢献できることに意味がありますよね。
ハイブリッド車のデメリット
車両価格が高い
ハイブリッド車の最大のデメリットが、車両価格が高いことです。
コンパクトSUVジャンルで人気のヴェゼル(ホンダ)の価格を見てください。
ガソリン車 | ハイブリッド車 |
192万円〜 | 227万円〜 |
*2018年2月時点の価格
約35万円もの差があります。ハイブリッド車は、ハイブリッドシステムを搭載するためにコストがかかり、ガソリン車よりも車両価格が高くなってしまいます。
どの車種も30〜50万円ほど高いと思ってください。
バッテリーの交換費用が高い
近年のハイブリッド車のバッテリーは、車の寿命と同じくらいの性能があるとされています。スマホのバッテリーのように短命ではありません。
しかし、消耗品なのは間違いなく、何かしらが原因でダメになることもあります。こればかりは運です。
もしバッテリー交換をする場合、新品で約20万円ほどかかります。中古でも10万円は超えます。
静かすぎる
静かなのはメリットとお伝えしましたが、デメリットもあります。
というのも、あまりにも静かすぎて歩行者が気づかないことがあるんです。車の音が聞こえないから安心と思って、いきなり飛び出してくる危険性もあります。
私も細い一本道で、真後ろに車がいたことに驚いた経験があります。
車両重量が重い
ハイブリッド車は、モーターやバッテリーなどの部品が多いため、ガソリン車よりも車両重量が重くなってしまいます。
そのためブレーキやタイヤの消耗が激しくなり、こういった消耗品費用は増えます。
ガソリン車とハイブリッド車はどっちがいい?維持費から考察
ハイブリッド車の方が圧倒的に燃費がいいので、維持費は安くおさまります。これだけでハイブリッド車を選ぶ人がいますが、決めるのはまだ早過ぎです。
車両価格が高いので、単純に燃費のよさだけに踊らされてはいけません。
30万円以上の車両価格の差を、ガソリン代だけで元が取れるかを考えないと逆に損をすることもあります。
30万円を回収するには?
ヴォクシーでシミュレーションしてみたいと思います。
カタログ燃費は以下の通りです。
- ハイブリッド車:23.8km/L
- ガソリン車:14.8km/L
1年間で10,000km走行、ガソリンの値段を1リッター140円とします。
この場合、ハイブリッド車の1年間のガソリン代は58,823円です。ガソリン車のガソリン代は94,594円です。
お互いの差は、35,771円となりました。
今回のケースでは、ハイブリッド車に9年近く乗ってようやく車両価格分の採算が取れることになります。プラスになるのはその後からです。
燃費や走行距離、ガソリンの価格によって左右されますが、乗り方によっては元を取れないかも、という話です。
ハイブリッド車はどんな人に向いているか?
上記のシミュレーションから言えることは、
- 年間で10,000km以上走行する人
- 10年以上、もしくは乗りつぶすまで買い替えない人
にハイブリッド車が向いています。
買い物や送迎だけなど、普段ちょこ乗りしかしない人は、燃費のよさの恩恵が少ないのであまりおすすめはしません。
まとめ
ガソリン車とハイブリッドの違いは、エンジンだけで動くのか、エンジンとモーターで動くのかです。
それぞれの特徴は以下のとおりです。
ガソリン車 | ハイブリッド車 |
燃費が悪い | 燃費がいい |
車両価格が安い | 車両価格が高い |
静粛性が低い | 静粛性が高い |
地球に悪い | 地球に優しい |
ハイブリッド用のバッテリーなし | バッテリーの交換費用が高い |
基本減税がない | 減税がある |
どちらがいいのかは、一概に言えません。
エコカー減税と燃費のよさだけで決めるのではなく、どういった使い方や何を求めるかで選ぶことをおすすめします。